高く売る方法

車を売るのにベストな時期・タイミングは?高く売るコツや、車検費用や税金をお得に乗り切る方法

2024年8月29日

車を売るのにベストな時期・タイミングは?高く売るコツや、車検費用や税金をお得に乗り切る方法

この記事でわかること

車を一番高く売れる時期
1月〜3月の年度末、もしくは9月が車の売却に一番適した時期。人の動きが激しく、会社の決算が重なっている時期が一番高く売れる。

車を高く売れるタイミング
継続車検は受けない、自動車税の課税前(4月1日より前)、モデルチェンジの前、走行距離が10万キロを超える前、新車登録から13年を過ぎる前、販売店に車両在庫が少ない時期がおすすめ。

注意すべき売却タイミング
自動車税が課税され需要が下がる4月、自動車購入が少ない12月末、モデルのブームを過ぎてしまったタイミング、修復歴が付いてしまった場合などは買取査定額が下がる可能性があるため、売却タイミングとしては適さない。

車を売却したい場合、出来るならなるべく高く売りたいですよね。さらに、車には自動車税や車検費用なども発生しているので、手元にお金をたくさん残すためには売るタイミングというのも重要

結論、中古車は時間が経てば経つほど価値が下がっていくことが一般的なので、高く売りたいのであればなるべく早く売るのが最適です。(一部の希少車、旧車、ヴィンテージカーを除きます)

しかし、車も中古車市場に流れていると需要が高い時期と低い時期というものがあります。需要が高い時期に売却すれば、それだけ車を欲しい人がたくさんいるため高く売れますし、逆に需要が低い時期になってしまうと、車を欲しがる人が少なくなるため買取価格も安くなりがちです。

では、実際のところどのような時期に車を売却すれば高く売れるのでしょう?この記事では、車を売却するオススメの時期、タイミングをご紹介致します。

車を高く売りたいなら1月〜3月、もしくは9月

車を高く売りたいなら1月〜3月、もしくは9月

一年の中でいつ車が高く売れるかと聞かれれば、結論は1月〜3月、もしくは9月となります。

4月は転勤や進学、就職など人の移動が激しくなる時期であり、その直前の1月〜3月に車を必要とする人が増えます。4月になって急に車が必要になって、多少高くても中古車を購入してくれる顧客も増えるため、1月〜3月期間に売却すれば高値で買い取ってくれる可能性が高くなるのです。

また3月、9月は中古車買取店の決算時期が集中しているということも挙げられます。決算直前に大きく仕入れて翌期を迎えるという体制になるため、3月や9月は買取価格が多少高くなっても在庫を増やしておく買取店が多くなります。

1月〜3月、9月に買取価格が高くなる理由

  • 中古車市場の需要が高くなるため、買取が強化され高価買取してくれる
  • 会社の決算を迎えるため、買取業車が翌期に向けた在庫確保に動く

1月〜3月に買取価格が高くなりやすい理由

上でも述べたように、春の時期は4月以降の新生活に向けて車を準備する顧客が多くなります。急な転勤や就職で早急に車を準備しなければいけない人も多くなり、そういった顧客は過去相場より多少高くても中古車を買ってくれる可能性があります。

そのため、買取業車としては4月の特需に向けて車の在庫を確保していかなければなりません。多くの場合、4月以降の大きな販売に向け、1月〜3月は買取が強化されます。といっても市場に流れている車の台数が増えるわけではないため、買取店は買取価格を高く提示して1台でも多くの在庫を確保するように動くのです。

その結果、1月〜3月に車を買取査定に出せば、その他の時期(6月や10月、11月など)に比べて同じ車でも高い買取価格が提示される可能性があります。まとまった資金のために車の売却を考えているのであれば、1月〜3月の買取強化時期を狙って売却するのが良いでしょう。

と言っても、買取価格が高くなる=販売価格も高くなる可能性があるため、車の買い替えを検討して売却予定の人は、なるべく早く売却に動くのも一つの考え方です。最初に伝えた通り、一般的な車の価値は時間と共に下がっていくため、今が一番価値が高いことには変わりないのです。

9月も買取価格が高くなりやすい理由

1月〜3月の特需に比べれば買取価格の大きな高騰は見込めないものの、1年の中では9月も車が高く売れやすい時期ではあります。

  • 9月に決算、半期決算を迎える買取業車が多い
  • 夏のボーナスを使って車の買い替えを行う人が多い

というのが9月に車が高く売れる理由です。

買取会社決算の都合

決算というのは会社の1年の締めくくりになります。決算期までに出た利益、在庫(資産)を計算して税金等の金額が算出される為、会社は決算期に大きな資金移動をかけることがあるんですね。

買取業者ももちろん会社なので決算を迎えます。決算直前までに売上を立てたい(=車を多く販売したい)場合にはそれなりの在庫数が必要になるため買取が強化されます。買取強化と言っても他店との差別化をしながらスピーディに買取契約していくためには、買取価格を高く提示するのが一番。となり、9月の決算期には買取価格が高くなりがちなんですね。

また、決算を迎えて翌期に大きく売上を上げたい場合、決算直前までにたくさん車を仕入れているケースもあります。店舗展開しているような大型の買取店の場合、自分の店舗が期首のスタートダッシュを切るために9月中に在庫をたくさん保有して、10月から一気に売上を立てたいんですね。

そういった会社の都合によって9月は買取価格が高くなりやすい時期であり、中古車を売却するにはオススメなタイミングと言えます。と言っても1月〜3月の方が需要が大きいため、出来れば春の売却がオススメ。その時期を逃した6月〜8月あたりに売却を考えている人は9月の買取強化時期を待ってみても良いかもしれません。

夏のボーナスによる中古車市場の盛り上がり

一般的に多くの企業は7月〜8月にかけて賞与(ボーナス)が支給されるでしょう。いつもの給与にプラスして大きな収入となるため、このボーナスを期待して車の買い替えを検討する顧客はたくさんいます。

夏の時期はボーナスが入ってきた月になるのでそこまで大きな出費をする人も少ないのですが、9月頃になるとボーナスの残り金額も分かってくるため9月あたりに車の買い替えをする顧客が多くいます。つまり、ボーナス特需で中古車市場が盛り上がるのです。

ボーナス支給時期の中古車市場の盛り上がりは毎年のことなので、買取業車としてもこの特需を目指して買取を強化します。それまでに在庫を抱えられた中古車屋さんは良いのですが、どうしても9月に追加で大きく売上を伸ばしたい業者さんは買取を強化して販売していくしかありません。

なので、もし7月、8月あたりに車の売却を検討している方がいれば9月まで少しだけ待ってみるのも買取価格を引き上げるためには必要かもしれませんね。

サラリーマンの方の生活の変化がある

顧客が勤めている会社によっては9月を決算期とし、9月10月以降に会社の体制が変わる場合もあります。つまり、4月から新生活になる社会人もいれば、10月以降に転勤になるサラリーマンもいるということです。

そういった生活の変化によって急に車が必要になるケースも多く、10月以降に中古車の販売台数が伸びます。そのための在庫確保として9月中までに買取を強化し、在庫車を抱えておきたい車屋さんが増えるのです。

といってもこれは4月に比べると多くありませんし、地域によっても異なります。どちらかといえば1月〜3月の方がおすすめですね。

車検の残り期間はどう影響するのか

車検の残り期間はどう影響するのか

車を所有している以上、基本的には2年に1回の車検が訪れます。車の車種や排気量によって金額は異なりますが、普通車の場合10万円〜の車検代金が必要になるパターンも多いですね。

よく「車検が切れる直前に売ってしまった方が長く乗れてお得だ」と言われることもありますが、本当にそうなのでしょうか?車検切れギリギリの車を買取業車は高く買い取ってくれるのでしょうか。もしかすると、しっかりと車検を取った車の方が高く買い取ってくれるのではないでしょうか。

結論、車を売却するなら車検がギリギリでも残っている状態の方がお得です。ここでは、車を売却する時期と車検の関係性についてご紹介します。車検のタイミングを見計らって売却する際には、車検費用だけを気にするのではなく、総合的に手残りの多い方法を選択しなければいけません。

そもそも車検費用について

自動車を公道で使用する場合には自動車検査(車検)に受かっている必要があります。これは日本の道を走るために国が定めている規定です。なので、皆さんの乗っている車は必ず車検を取られていることでしょう。

車検を取得する場合には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代、それに加えて車検基本料金や整備費用が必要です。

自賠責保険料、自動車重量税、印紙代という3つの項目は法定費用と呼ばれ、法律で金額が決まっているものなのでどこで車検を受けても同じ金額がかかります。
その反面、車検基本料金や整備費用というものは車検を代行する業者(車検してもらう車屋さん)によって費用が異なるため差が出ます。車検が安い車屋もあれば、整備費用などが高額になる車屋さんもあるということです。

車検の際に最低限必要な金額(法定費用)は車種によって異なりますが、下記のようになります。

自賠責保険料

24ヶ月25ヶ月36ヶ月37ヶ月
自家用乗用車17,650円18,160円23,690円24,190円
軽自動車17,540円18,040円23,520円24,010円
※離島・沖縄を除く

自動車重量税

エコカーエコカー
(本則税率)
12年経過まで13年経過18年経過
軽自動車免税5,000円6,600円8,200円8,800円
0.5t以下免税5,000円8,200円11,400円12,600円
〜1.0t免税15,000円16,400円22,800円25,200円
〜1.5t免税20,000円24,600円34,200円37,800円
〜2.0t免税25,000円32,800円45,600円50,400円
〜2.5t免税30,000円41,000円57,000円63,000円
〜3.0t免税35,000円49,200円68,400円75,600円
※継続検査・自家用・2年分

印紙代

指定工場認証工場
軽自動車1,800円2,200円
5ナンバー普通自動車1,800円2,200円
3ナンバー普通自動車1,800円2,300円
※継続車検

車検残期間が短く、車検を受ける前に売却する場合

車検が長い期間残っているのであればそこまで気にしないかもしれませんが、車検期日がギリギリになっていると「もしかすると車検を取得してからの方が高く売れるのかも」と考えてしまうかもしれません。しかし、車検を受けるのはちょっと待ってください。

結論、車検の残り期間が短かったとしても車検を取得してから売却するよりも、車検前に売却してしまった方がお得です。車検を受けるということはそれだけ出費が増えるため、車検を取得してから売却したときにその車検費用よりも高い金額が上乗せされなければ意味がありません。

実は、車検残期間が短い状態で売却する場合と、車検を取得してから売却する場合では対して買取金額に差が生じません。買取業車によっては車検の残期間は関係なく買取金額を付けてくれる業者もいます。

上でも述べたように、車検には最低でも普通車の場合で4万円〜の費用がかかります。その法定費用に基本料金、整備費用などが加算されると車検には5万円〜10万円ほどの費用がかかると思っておきましょう。車検を取得してから売却すれば、残車検が短い状態に比べて10万円以上高い買取価格が提示されるかと言えば、そんなことはありません。

車屋さんが車検を取る場合の費用

上で表示している表の金額はあくまでも法定費用(法律で決まっている金額)なので、個人が車検を取ろうが、プロが車検を取ろうが金額は変わりません。車の種類によって決まってかかる費用です。

しかし、車検基本料金や整備費用は車屋さんの利益となる費用です。車検を代行するため、整備をするための工賃と思って良いでしょう。つまり、車屋さんが買い取った車に対して車検を取る場合はこの車検基本料金と整備費用は実質発生しません。

そのため、車屋さんが車検を取得するときには法定費用だけが必要となるため、あなたが車屋さんに車検をお願いした時の費用よりもグッと安く車検を通すことができるのです。

なので、わざわざ車検を取得してから売却するよりも、車検直前であっても車検を受けずに売却してしまう方がお得なんです。無駄な費用を払わず、賢く売却しましょう。

継続車検を取得してから売却する場合

車検が短い車よりも、車検が長く残っている車の方が価値が高く感じるかもしれません。購入者からすれば車検残期間が無い車より、車検が長く残っている車の方が嬉しいですよね。しかし、それはあくまでも購入する際の顧客心理です。

わざわざ車検を取得してから車検期間を2年付けて売却したとしても、車検費用分だけ買取価格が上がることはありません。これは、車屋さんが自社で車検を取った場合にかかる費用は、あなたが車検を取得する際に払う費用よりも格段に安いからです。

車検を取得してから売却するのは損をする可能性が高いため、避けましょう。車検を受けてしまったのであればその車に乗り続けた方がお得なのかもしれません。

しかし、一部の車両や外車は車検が長く残っている方が高く売却できる可能性もあります。外車は車検費用も高く、車検間近の車両は買取価格を引き下げられてしまう場合があるからです。この点、一概にこの車は車検前が良い、車検後が良いとは言い切れないので買取業者さんへ直接相談してみるのが良いかもしれません。

車検満了の1ヶ月〜2ヶ月前がおすすめ

車検の残期間を考慮して売却するのであれば、車検が1ヶ月〜2ヶ月は最低でも残っている状態がベストです。車検を受けてから売却するのでは車検費用分で損しますし、車検が丸々2年近く残っているような状態で売却するのも損します。(車検費用が買取価格に加算されないため)

なので、車検が近いタイミングで売却するのであれば車検満了日の1ヶ月〜2ヶ月前あたりに売却するのがおすすめです。買取業車としても買い取ってから名義変更など手続きが必要になりますし、車検ギリギリでも展示場に出しておきたいお店もあるかもしれません。

買い取った車屋さんは、

  • 店頭販売するのか
  • オークションへ出品するのか
  • 廃車してしまうのか
  • 代車として会社で使うのか

などを検討する期間も必要ということですね。ちょっとだけ猶予がある状態の方が買取店としても助かるはずです。

「車検ギリギリを狙っていたけど、思った買取価格が提示されずに結局安く売ってしまった!」とか、「車検ギリギリで売ろうと思ったら、車検満了日過ぎちゃった。」なんてことがないように、車検満了日を気にしている場合でも少し余裕を持った売却に進みましょう。

自動車税の課税タイミング前(3月まで)に売却がおすすめ

自動車税の課税タイミング前(3月まで)に売却がおすすめ

車を保有していると車検以外に大きな金額がかかるのが自動車税。毎月5月頃に自動車税納税通知書が届き、その金額の高さに愕然としている人も多いのではないでしょうか。

自動車税は車の排気量によって税金額が異なり、大排気量かつ古い車に乗っている方は多額の自動車税が発生します。新規登録から11年以上経過しているディーゼル車、13年以上経過しているガソリン車については下記金額に対して約15%の増額となります。

排気量2019年9月までに購入2019年10月以降購入
軽自動車10,800円10,800円
排気量1000cc以下29,500円25,000円
排気量1000cc超から1500cc以下34,500円30,500円
排気量1500cc超から2000cc以下39,500円36,000円
排気量2000cc超から2500cc以下45,000円43,500円
排気量2500cc超から3000cc以下51,000円50,000円
排気量3000cc超から3500cc以下58,000円57,000円
排気量3500cc超から4000cc以下66,500円65,500円
排気量4000cc超から4500cc以下76,500円75,500円
排気量4500cc超から6000cc以下88,000円87,000円
排気量6000cc超111,000円110,000円

自動車税は4月1日に保有している車が対象

自動車税は毎年4月1日に車を保有している人が対象として1年分の自動車税が課税されます。そのため、3月31日までに車を手放していれば自動車税が課税されることはありません。

排気量の大きな車を売却予定の人は50,000円以上の税金が免除されることになるので大きな差です。買取金額で50,000円高く買い取ってもらおうと思ったら大変です。なので、4月近辺で売却を考えている人は、可能であれば3月末までに売却してしまいましょう。

ここで注意なのが、4月1日時点に車を保有しているかどうかは名義がどうなっているかによります。車検証に記載されている所有者に記載されている人に対して、納税義務が発生します。そのため、3月末に車を売却する場合には、3月中に買取業者に名義変更してもらうことを依頼しましょう。スピーディに名義変更が進められるよう、各種書類を準備することも大事です。

ローン払いしている場合、所有者が銀行や信販会社、販売店になっている可能性もあります。このように割賦分割払いしている場合、所有者が他の会社になっていても納税義務は使用者欄に記載されているあなた個人に課せられるので注意が必要です。

4月1日以降に売却した場合の自動車税について

自動車税は4月1日を起点として1年間分を納税するので、売却した時にはその1年間分の税金を払い込んでいることになります。なんだか損した気分になるかもしれませんが、安心してください。

4月1日以降に車を売却すると、支払った自動車税が還付金として返ってくることがあります。基本的に自動車税の還付は車を売却した場合にのみ適用されるものなのですが、買取業者によっては買取した月から自動車税を月割で計算して返金してくれます。返金ではなく、買取金額に上乗せしてくれるケースもあるため、そこは買取業者に確認してみましょう。

ここで注意したいのが、軽自動車にかかる税金10,800円は還付されないということ。廃車したとしても税金の還付がないため、軽自動車を買い取ってくれた買取業者がどう扱うかによります。軽自動車の場合も買取業者に自動車税について確認した方が安心です。

4月1日以降、4月や5月に車を売却した場合には自動車税の支払い直後で大きなお金が出ていったタイミングになります。自動車税の還付手続き、買取業者とのやり取りなど面倒なことが発生しやすいため、可能であれば3月中に売却し名義変更してもらいましょう。

モデルチェンジの前がおすすめ

モデルチェンジの前がおすすめ

車は4年〜数年でモデルチェンジします。同じ名前の車種でも年式が変われば見た目が違いますよね。新しいモデルには最新機能が付いているでしょうし、安全性も年々高くなっています。何より見た目が新しいため、モデルチェンジによって急に売れ出す車種もあります。

もし自分が乗っている車が新しくモデルチェンジしてしまうと、あなたの乗っている車は型遅れになります。そもそも中古の型遅れモデルに乗っていたとしても、「2つ前の型」と「3つ前の型」では古い印象も異なりますよね。

多くの人は新しいモデルに乗りたいため、新しいモデルが発売されると型遅れのモデルは値段が下がる傾向にあります。そのため、売却を検討しているのであれば新しいモデルが出る(モデルチェンジ)の前がおすすめです。

モデルチェンジで買取価格が上がる可能性も

といっても、モデルチェンジをしたら必ずしも買取価格が下がるとは言い切れません。かなりレアケースですが、中には買取価格が上がるような車種もあります。

「モデルチェンジが行われる=新しいモデルの新車が発売される」ということ。新車が発売されると各ディーラーは大々的に宣伝を行い販売を伸ばそうとします。

モデルチェンジで注目されたが新車は値段が高い

その時、今まであまり注目されなかった車種がカッコよくモデルチェンジしたことで注文が殺到することが多々あります。しかし販売されているのはもちろん新車なので価格も高く、なかなか手が出ない顧客が多いのも現実。

そういった時にその車種の前モデルが注目され、徐々に売れていくケースもあるのです。そうなると売れる車種になるので買取価格も付きやすく、モデルチェンジ前よりも高値で売れる可能性があります。

プリウスなどはこのケースだったかもしれませんね。大きくモデルチェンジしたため注目されましたが、400万円前後〜という価格から手を出しにくい車種でした。今までプリウスは年配の方が乗るエコカー的なイメージもありましたが、新しいモデルに刷新されたことで若者人気も高まったのです。

しかし新車価格が高いためその前モデルを購入する人が増え、その結果中古車買取価格が高くなりました。(半導体不足の影響もあります)

モデルチェンジ後のデザインがイマイチ

モデルチェンジされたものの、新しいモデルのデザインがイマイチで購入が伸びない場合もあります。そんな時、新車発売を待っていたユーザーは中継ぎとして一つ前のモデルを購入する場合もあるようです。すると、モデルチェンジ前のモデルに注目が集まり買取価格が上がる可能性もあります。

2022年にトヨタのクラウンがフルモデルチェンジされましたが、今までのセダンタイプとは異なり車高の高いSUV風の見た目になりました。モデルチェンジを待っていたユーザーの中にはクラウン=セダンのイメージが強かった人もおり、一つ前モデルのセダンタイプのクラウンが中古車市場で売れていったそうです。

こういう場合でも中古車買取価格が上がる可能性はあります。といっても、稀なケースなので基本的にはモデルチェンジ前の売却をお勧めします。

走行距離が10万キロを超える前がおすすめ

走行距離が10万キロを超える前がおすすめ

車のモデル(年式)の古さによる買取価格の上下はもちろん生じるものの、走行距離によっても買取価格は大きく上下します。走行距離がそれだけ伸びているということはそれだけ車を使用されたということになり、消耗している証拠です。

車というのは部品が消耗品であるため、走行距離が伸びれば伸びるほど消耗していると考えられます。つまり、新しいモデルであっても走行距離が大きければ(過走行)買取価格は下がりやすくなります。

目安としては走行距離が10万キロを超える前に売却してしまった方が高く買い取ってもらる可能性が高くなります。

走行距離10万キロが買取業者のライン

多くの買取業者は走行距離10万キロを一つのラインとして見ています。一般的な使用方法であれば1年1万キロ走行を基準として買取業者は判断するため、10年で10万キロ走行している車はかなり古いですよね。また、新しいモデル(3年落ち)であっても10万キロを超えているとなると、1年間で3万キロ以上走ったことになり、かなり酷使された車と判断されます。

車は消耗部品の集合体であるため、10万キロを超えると各所のパーツが交換時期を迎えます。特にベルト、ブッシュなどのゴム系パーツは劣化するとガタが出るため車検では交換必須。10万キロを超えるとそれだけ修理費用もかかってくるため、維持費が高くなる傾向にあり、中古車販売価格が下がる傾向にあります。

中古車販売価格が下がるということは、その車を仕入れる買取価格もそれだけ値下がりするということ。走行距離10万キロを超えている車は故障リスクが高くなるため、買取価格が低くなってしまうということですね。

一般的な乗用車の場合、同じ車種・年式であったとしても走行距離5万キロと10万キロでは買取価格が30%以上変わってきます。売却したいのであれば、なるべく走行距離が少ないタイミングが良いですね。

走行距離10万キロ超は海外輸出を視野に

走行距離が10万キロを超えると買取価格が下がるのが一般的ですが、海外では「日本車」というだけで高く売れたりするケースもあります。日本に住んでいて型落ちでもベンツを欲しがるユーザーがいるのと同じように、海外からすれば日本車は技術が進んでいる国の車になるからです。

そこで、走行距離10万キロを超えているような車を買い取ってもらう場合には、海外ルートを持っている買取業車へ売却しましょう。過走行であっても他の買取業車より高く買い取ってくれるはずです。

走行距離10万キロを超えていても高く売れる希少車

中には走行距離が10万キロを超えていても高く買い取ってもらえるような車もあります。本当の希少車、旧車、ヴィンテージカーとは異なりますが、メルセデスベンツなどの外車は走行10万キロを超えている方が高く売れる可能性もあります。

皆さん、外車は壊れるイメージが多いのではないでしょうか。イメージ通り、古い外車は壊れやすいものです。さらに国内に修理パーツが無く海外から取り寄せたり、ナット径が国産車と異なり特殊な工具が必要だったり…、と修理費用も高くなりがちです。

そういった古い外車はなぜか走行距離8万キロあたりで故障することが多いんです。実際に乗っている方はわかるかもしれませんがW220系のベンツなどは特に故障に悩まされるユーザーが多いですね。「5万キロでココが壊れて、8万キロでココとココが壊れて…。」と当たり前のように走行距離と比例して故障したりします。

その結果、走行距離が10万キロを超えると各所が故障して主要部品が新品に取り替えられたこととなり、一通り新しい状態になってしまうのです。おかしな話ですが、修理済みの状態になるため走行距離10万キロを超えていて高く売れたりするのです。

これもモデルチェンジの件と同じくレアケースなので、基本的には走行距離10万キロに到達するまえに売却しましょう。

新車登録から13年を超える前

新車登録から13年を超える前

これはかなり古い車に限定した話ですが、新車登録から13年を経過する前に売却した方が買取価格は高くなる傾向にあります。(ディーゼル車の場合は11年)

自動車税のセクションでも説明しましたが、一般的なガソリン車の場合は新車登録から13年を経過すると自動車税の金額が15%増しになります。ディーゼル車の場合は11年経過後から、軽自動車の場合は13年経過後から約20%増しです。

電気自動車やハイブリッド車の場合は対象外となる場合もありますが、基本的には新車登録から11年、もしくは13年経過していると自動車税が割増料金になってしまいます。

排気量の大きな車ほど割増金額は大きくなるため、古い大排気量の車は買取価格がガクッと下がる可能性が高いです。ちょうど13年を経過したあたりの国産大型セダンは買取価格も低く、販売価格も安く設定されています。

そのため、もし少し古い車で売却を考えているのであれば基本的には10年落ちくらいまでで売却を考えましょう。

中古車販売店では5年落ち程度が狙い目

新車登録から13年というのは自動車税の重税タイミングの問題ですが、そもそも新車登録から新しい状態で売却した方が高く買い取ってくれることに間違いありません。年式の新しい中古車の方が高く販売されているということは、そういった車の買取価格も高いということです。

中古車販売サイトを見ると分かるのですが、販売価格も高く、なおかつ台数も多く取引されているのは新車登録から3年〜5年ほどの車体。

新車登録から3年以内であればモデルチェンジされてない可能性も高く、見た目も新しい車です。街を走っていても新車購入した車と見分けはつかないでしょう。

さらに、5年落ちのモデルは一度モデルチェンジされている可能性は高いですが、1型前の車体になるため、こちらもまだまだ新しい車です。街中でよく目にする車両は新車登録から5年ほどのものが多いかもしれません。

しかし、新車登録から10年となるとモデルチェンジを2回〜3回ほど行っている車体が多く、ぱっと見でも型落ち車両感があります。内装の機能も最新とはいえず、外装の見た目もライトの作りやボディラインなどがぱっと見て古い印象。

なので、中古車販売市場では5年落ち程度の車両が多く取引されており、中古車売却する際にも新車登録から5年程度の状態が一番高く買い取ってくれるタイミングと言えるでしょう。

中古車販売店に車両在庫が少ないタイミングが狙い目

中古車販売店に車両在庫が少ないタイミングが狙い目

中古車は需要と共有のバランスによって価格が決まります。上で述べている各項目も、当然ながら供給量よりも需要が高くなることによって買取価格が上がる例を挙げています。

ここで言う供給とは、中古車販売店の在庫数のことです。供給が大きい(中古車屋さんにたくさん車が並んでいる)時には買取価格は低くなりがちですし、逆に需要が大きい(中古車を買いたい人が多い)時には買取価格が高くなります。

季節や時期、車の年式、走行距離だけではなく、車の買取価格が変動するということは、この需要と供給のバランスが崩れていることが考えられます。

半導体不足による車不足

2020年、新型コロナウィルスが流行してから日本は半導体不足により車の製造がストップしていました。そうなると新車の販売が行われず(購入しても届くのが数年後とか)、中古車に対しての需要が高まっていきます。

といっても、そもそも中古車は国内で台数が決まっているものなので、供給できる台数には限りがあります。そこに対して新車購入を検討していたユーザーが「新車が届かないから中古車で綺麗な車が欲しい。」と殺到しました。つまり、需要が供給量を超えてしまったのです。

中古車を購入したい顧客がどんどん増えていくため、中古車販売店は販売価格を釣り上げていきます。すると、その販売価格の高騰に釣られて必然と中古車の買取価格も上がっていくのです。これが、2024年現在でも中古車買取相場が上がっている状況を作り出しています。

注意したい売却タイミング

注意したい売却タイミング

車を高く買い取ってもらいたいなら、1月〜3月もしくは9月がおすすめで、車検前の状態で自動車税納付前の3月末までが最適です。しかし、車を少しでも高く売却するためには他にも気をつけておきたいポイントがあります。

大事なのは高く売れるタイミングを見定めるだけではありません。買取価格が低くなってしまうタイミングを避けるのも大事です。中古車市場は流動的なものであるため、買取価格が高くなるタイミングがあるということは、低くなるタイミングもあります。

高く売るために待って待って、ミスって買取価格が低くなるタイミングで手放してしまうことがないように気をつけましょう。

4月は車売却には適さない

4月になり新生活で車が不要になったことで売却を考え出す人も多いかもしれません。しかし、4月に車を売却するのはちょっと待ってください。

4月は中古車販売数が伸びるタイミングではあるのですが、その販売はもうちょっと前段階から商談が始まっており、契約が4月になっているだけのケースが多々あります。4月から車が必要になるから3月中に探して商談し、4月に納車されるようなケースです。

つまり、4月に中古車販売台数が伸びるとしても、買取業車が買取に力を入れるのはその少し前の2月、3月だったりします。4月は在庫車が掃けていくタイミングなので多くの買取業車は買取を強化していません。販売に力を入れ、通常通りの買取価格で在庫台数を徐々に確保していっているような流れです。

また、4月は自動車税の課税が決定した直後になります。先ほども紹介した通り自動車税は4月日に車を保有している人に対して1年間の税金が課せられるため、5月中を目処に納付書が届くでしょう。4月に車を売却してしまった場合、車が手元にないのに自動車税だけ支払わなければいけない形になります。

自動車税に関しては還付制度もありますが、これは基本的に廃車手続きをした時だけの制度です。買取業車によっては返金してくれたり、買取価格に上乗せしてくれたりもしますが、ここも交渉が必要となりますし、税金の手続き自体を変更する必要もあり面倒。

なので、4月に売却を検討している人は上記のポイントに気をつけて、買取業車としっかりと交渉・確認してから売却へ進めましょう。ちょっとでもタイミングが遅らせられるなら待った方が良いかもしれません。

12月末も買取価格が下がる傾向がある

実は12月末も中古車買取価格が下がる傾向にあります。これは、そもそも年末に中古車を買う顧客が少ないことが挙げられます。

ボーナスをもらった後の時期かもしれませんが、12月はクリスマスや年末行事、年始の準備などがあり出費がかさむタイミングです。このタイミングであえて車を購入する顧客が少ないのです。

予期せぬトラブルで車を購入する方はいるかもしれませんが、多くの顧客が年明けから車を探す傾向にあります。なので、12月末には中古車がなかなか売れないため、買取店も積極的に買取をしてくれません。

12月末あたりに売却を考えているのであれば、買取価格が上昇しやすい年明けの2月、3月くらいまで待ってみたほうが良いでしょう。

モデルのブームが過ぎてしまったタイミング

2020年〜2024年はアウトドアブームの影響もあり、SUV系の車高の高い車が流行っていました。大型のフルサイズSUVだけではなく、コンパクトSUV、軽自動車SUVなど幅広いメーカーが様々なSUVモデルを販売しています。

しかし、2024年中頃からアウトドアブーム、キャンプブームは下火。以前のように週末になるとキャンプ場にSUVがたくさん並んでオートキャンプを楽しむような光景も少なくなっています。そうなると、必然的にSUV車種の需要も縮小していくと予想されます。

SUVというモデルは車体も大きく、タイヤも大きい。なので車重も重くなりがちで燃費が悪い傾向にあります。荷物がたくさん乗るのは良いのですが、その反面車体が大きくなり女性には取り回ししづらいモデルでもあります。

このように一時のブームで流行ったようなモデルは、そのタイミングであれば需要が大きいかもしれませんが、ブームを過ぎてしまうと需要がどんどん無くなる可能性もあります。車の場合一気に急落するようなことは考えにくいですが、徐々に需要が無くなるにつれて買取価格も下がっていく可能性は大いにあり得ます。

そのため、流行りに乗って購入したようなモデルの場合はブームが廃ってしまう前に売却するのが高く売却できるコツでしょう。

大きな事故をして修復歴が付いてしまった

これは当然かもしれませんが、事故をして修復歴が付いてしまった車両は買取価格が大きく下がります。修復歴というのは自動車公正取引委員会によって定められており、フレームやメンバーなど車の主要部品を損傷、修復、交換したことを言います。なので、いくら綺麗に治っていても修復歴という履歴は残ってしまうのです。

中古車を購入する人のことを考えると、修復歴ありの車と修復歴なしの車であれば、もちろん修復歴なしの車を選択するでしょう。そこに価格差が生まれるため、どれだけ綺麗に修理されていても修復歴ありの車は買取価格が下がります。

ここで勘違いしてはいけないのが、修復歴と修理歴は違います。修復歴というのは先ほどの通り、車の骨格に当たるフレームや床などを修復した場合のことを言います。修理歴というのは、バンパー、ドア、ボンネットなどのネジ止めされており交換できる部品に対して修理を行なった履歴を言います。ドア傷の板金修理などは修復歴には入らず、修理歴と呼ばれます。

車を売るベストなタイミングは1月〜3月

車を売るベストなタイミングは1月〜3月

まとめると、車を売却するためにベストなタイミングは

高く売りやすいタイミング

  • 1月〜3月の需要が高まる時期
  • もしくは夏のボーナス後の9月
  • 車検が満了日まで1ヶ月〜2ヶ月残っている状態
  • 自動車税が課税される前の3月あたり
  • 新型のモデルチェンジがされる前
  • 新車登録から10年落ち以内

と言えます。しかし、このすべての条件が満たされたときに高く売れるというわけではないので、この条件はあくまでも参考程度に考えてください。買取価格というのは中古車買取業者によって数万円〜数十万円も差が出るものです。

また、なんといっても新しい車の方が高く売れることに違いないため、売却を検討している方は少しでも早く動くのがベストです。1ヶ月遅くなるだけで数万円以上も損してしまう可能性があります。

何度も述べている通り、中古車買取価格は需要と供給のバランスによって変動します。そのため、需要が高まっている時期を狙うだけではなく、需要が高い所へ販売ルートを持っている買取業者へ売却することが大切。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

クルマカウンシル

自身が過去に車を10台以上乗り換えてきた経験をもとに、車を高く売却して安く購入するコツをご紹介しています。好きな車を無理なく購入して、カーライフが楽しめる情報を発信しています。

-高く売る方法