高く売る方法

ディーラーに車を下取りに出す時に注意すべきポイント!下取りと買取はどちらが良い?

2024年9月18日

ディーラーに車を下取りに出す時に注意すべきポイント!下取りと買取はどちらが良い?

車の売却方法には中古車買取業者に買取に出すだけではなく、自動車ディーラーへ下取りに出す方法もあります。買取と下取りというのは中古車を売却するという点においては同じなのですが、実は全く異なるものです。買取は車を売却するだけですが、下取りとなると次の車を購入する前提での売却となり、ある程度の制限があります。

実は車の買い替えを検討しているときにディーラーに下取りに出し、そのディーラーで車を購入するという方法だと損している可能性があります。これは下取りという取引の性質上どうしても発生してしまうものであり、ちょっとした交渉ではなかなかお得に下取りしてもらうことは難しいのが現状。

そこで今回は、過去に10台以上車を乗り継いできた筆者が、中古車をディーラー下取りに出す時の注意点についてご紹介します。この記事を読んで、高く車を売却し、お得に買い替えしましょう。

ディーラーによる下取りと、中古車買取業者による買取の違い

ディーラーによる下取りと、中古車買取業者による買取の違い

車を売却する方法として買取業者への売却(買取)とディーラーへの下取りは同じように考えがちですが、実は全く異なるものです。買取業者への売却は車を買い取ってもらうだけで完結しますが、ディーラーで下取りしてもらう場合は次の車を購入することが前提となっています。

次の車をディーラーで購入する事が決まっている場合、なんとなく下取りに出すと高く買い取ってもらえるような気がしますが、実はそんなこともありません。買取業者へ出した方が高く売れるケースはたくさんあります。

自動車ディーラーは買取をしていない

実は多くの自動車ディーラーは中古車の買取を行なっていません。認定中古車という名前で中古車を販売していますが、その車は下取りによって買い取った車がほとんどです。店舗間での車両のやり取りはあったとしても、大抵はどこかの店舗が下取りで買い取った車が並んでいます。

ディーラーでは基本的に下取りという方法でしか中古車の買取を行なっていないので注意しましょう。

ディーラー下取りのメリット・デメリット

ディーラー下取りの場合、あくまでも次の車を購入することを前提とした買取(下取り)になります。買取だけしてもらって現金を受け取ることは基本的にありません。

ディーラーへ下取りに出すメリットもあるのですが、仕組み上どうしても下取りにはデメリットが大きくなります。

ディーラー下取りのメリット

  • 下取り買取と次の車の購入が一つのお店で完結するので、手続きが簡単。
  • 次の車を購入する店舗なので、やり取りが途切れずに安心。

ディーラー下取りのデメリット

  • 下取り価格は現金では受け取れず、新車購入価格に充てるしかない。
  • 他社メーカーの車は下取り価格が下がる傾向にある。
  • カスタムカー等は下取り価格が大きく下がる。
  • 下取りに対しての手数料が発生する場合もある。

どうしてもその店舗で新しい車を購入する事が決まっていて、手続きが面倒だから下取りに出す場合は良いのですが、もしちょっとでもお金をお得にしたい場合には下取りは避けた方が良いかもしれません。

ディーラー下取りは他メーカーの車でも大丈夫

もし今トヨタ車に乗っているものの、次は日産車に乗りたいと考えている場合もありますね。仮に今はヴォクシーに乗っているけど、もっとファミリー向けの車として日産セレナに乗り換えたい場合。

車の購入は日産になるため日産店舗に購入へ行くでしょう。新しい車の購入資金として今乗っているヴォクシーを買い取ってもらおうと考えた時、

日産の車屋さんに、トヨタのヴォクシーを買い取ってもらえるのかな?違う会社の車だけど大丈夫?

と不安になられる方もいるでしょう。実際には、別のメーカーの車を下取りに出すことは大丈夫です。もし日産の車屋さんにトヨタの車を出したとしても、通常通りの流れで買い取ってもらえるので安心してください。

買取業者による買取のメリット・デメリット

一般的な中古買取業者の買取は、買取だけ専門のスタッフが行なってくれます。また、次の車をどこで買うかは問題ではなく、あくまでも今乗っている車を買い取った場合の金額を提示してくれます。

買取金額は現金で受け取れるため、もし買取価格が思っていたよりも高かった場合には浮いたお金を別のものに使用できます。車の売却金額は数十万円〜数百万円という規模になるため、ちょっとした端数でも新しい家具を購入したり、投資信託等に回すくらいのお金は捻出できそうですね。筆者もセレナを売却した時に想定以上の買取価格が付いたので、そのお金でちょっとした家族旅行に出かけました。

買取業者への売却は、買取金額をそのまま現金で受け取れるのが大きな特徴ですね。

買取業者による買取のメリット

  • 買取専門スタッフが査定するので、高額査定を出してもらいやすい。
  • 売却するメーカーや車種を問わず、相場による買取をしてもらえる。
  • グレードの高い車、オプション装備のある車、カスタムカーなども需要に合わせて高く買い取ってもらえる。
  • 買い取ってもらったお金は現金として受け取れる。

買取業者による買取のデメリット

  • 買取業者によって買取価格の差が激しい。
  • 売却と購入が別の店舗になる場合、それぞれに手続きが必要。

中古車買取業者へ売却する場合は買取金額を現金で受け取れるのは大きなメリットですが、そもそも買取業者によって買取価格に差が生じてしまうので注意が必要です。高く買い取ってもらうためには、高く買い取ってくれる買取業者を見つけるというのが何よりも重要。

買取業業者はカスタムカーや事故車も買取OK

そもそも、中古車買取業者とディーラーには大きな違いがあります。ディーラーは自社メーカーの車を販売する事が仕事ですが、買取業者は買い取った車を次のユーザーへ売ることで利益を出しています。

ディーラーは自社のブランドを大事にしなければいけないため、他メーカー車種や改造車、事故車などは下取り価格が大きく下がりがちです。買取業者は高く売れる車であれば高く買い取ってくれますし、改造車や事故車、不動車であったとしても需要が高い車は高く買い取ってくれます。

ディーラー下取りに出す時の注意点

ディーラー下取りに出す時の注意点

買取業者による買取とディーラーによる下取りには大きな違いがありましたが、ここではディーラー下取りに出す際の注意点について確認しておきましょう。あくまでも下取りに出すのが目的ではなく、高く買い取ってもらって次の車購入資金に余裕を持たせたいというのが目的だと思うので、下取り価格と次の車の購入額を確認しましょう。

ディーラー下取りの注意点

  • そのディーラーで新車を購入しないといけない
  • 他社メーカーの車は査定額が低くなる
  • 下取り金額は現金で受け取れない
  • 値引き金額と混同されて損する可能性がある
  • 査定手数料がかかる場合がある

ディーラーで車を購入する事が前提

これはそもそもの話ですが、ディーラーへ下取りに出すということは、そのディーラーで新しい車を購入する必要があります。新車だけでなく認定中古車などを扱っているディーラーもありますが、どちらにせよその店舗で次の車を購入するという条件のもとに買い取ってもらうのが下取りです。

下取り査定をしてもらって、下取り金額だけを受け取って次の車を検討するというような方法は出来ません。流れとしては、次の車が決まっていて、その車の購入商談をしている中で下取りという選択肢が出てきます。あくまでも下取りはディーラーからの提案なだけであって、必ずしも下取りしてもらう必要はなく、売却だけ買取業者へ持って行く選択肢もありです。

次の車は別メーカーの中古車を購入したいと考えている場合、そもそも下取りという選択肢はないでしょう。高く買い取ってもらいたいがためにディーラーへ下取り依頼するように考えている場合、難しいので一度キャンセルしましょう。

他社メーカーの車は査定額が低くなりがち

ディーラーで下取りしてもらう場合、そのディーラーが取り扱っていないメーカーの車種は買取価格が低く提示されがちです。

自動車販売ディーラーは自社ブランドの車を販売しているため、自社以外のメーカーの車を買い取ってもその後の販売ルートが乏しいのです。トヨタのお店にホンダの車を買いに行く人はいないですよね(中古車展示場には他社メーカーの車も販売されていますが)。

なので、次に購入したい車と売却したい車が同じメーカーのものであれば下取りという選択肢もありかもしれませんが、今乗っている車と別メーカーの車を購入する場合には下取りしてもらうメリットはないでしょう。そういう場合には、今乗っている車を買取業者に売却し、あらためて新しい車を購入しましょう。

下取り金額は現金で受け取れない

ディーラーによる下取りは新しい車を購入する前提での買取です。つまり、その下取り金額は現金で受け取れるわけではなく、新しく購入する車の価格から値引きされる形になります。

そのため、ディーラー下取りの場合は買取金額を別用途に使用する事ができません。予想以上に高く買い取ってもらえた場合に、余剰資金で別の何かを購入したいと考える方もいるかもしれませんが、現金で受け取れないため他のものを買ったりすることはできません。ちょっと高い下取り金額が提示されたら家具や家電、旅行の資金に使いたい人もいるかもしれませんが、そういった使い方はできないのです。

下取り金額は現金で受け取れず、あくまでも新車購入の値引きになるため現金として受け取れません。意外とこれを知らない方も多いので、注意が必要なポイント。

下取り金額と値引き金額が一緒にされて損をする

下取り金額として提示される金額は、次の車を購入する金額から差し引かれます。しかし、これはあくまでも下取り金額として差し引かれるべき金額であり、新しく購入する車体の値引き金額とは別物です。

多くの販売ディーラーの場合、車を購入するときには値引き交渉が可能です。仮に乗り出し価格価格500万円と提示された新車であっても、交渉することによって数万円の値引きが発生することもあります。また、オプションをつけて価格が500万円から550万円になった場合に、総額から5万、10万と値引きしてもらうことも可能。(レクサスは一切値引きがないので有名ですが)

購入の際には車体値引きと下取りの両方で購入価格が値引きされるのですが、これが混同されてしまう場合があります。あくまでも別物であることを理解して、下取り価格をなるべく高く、値引き金額をなるべく多くしてもらうように交渉しましょう。

査定手数料がかかる場合がある

多くの場合、中古車買取業者による買取査定は無料で行ってくれます。「無料査定!」という謳い文句で集客している買取業者がたくさんいますが、最近ではほとんどの買取業者では買取査定が無料です。これは店舗、ネット問わず。

しかし、ディーラーによる下取り査定の場合には査定量がかかっている可能性があるのです。下取り査定の際に手数料を提示されるケースもありますが、新車価格の値引き表示の際に「査定手数料」という項目が車両価格に上乗せされていることも…。あまり悪質な場合は問題になりそうですが、このように査定手数料が上乗せされている可能性はおおいにあります。

買取査定(下取り査定)は各種チェック項目を確認しながら車の状態を査定し、その車の中古車相場と見比べて適切な金額を提示しなければいけません。そのため、査定に慣れているスタッフであってもそれなりの労力がかかるものなのです。

下取りには手数料がかかる場合があるというのも要注意ポイントです。

下取り価格の決定基準

下取り価格の決定基準

車の下取り価格を決める査定については、社団法人日本自動車査定協会によって算出方法が定められています。この社団法人日本自動車査定協会は販売ディーラーが加盟している団体であり、個々の規則に反することはできません。

基本価格 + 加点(装備、車検残、色) - 減点(ダメージ、内外装、修理歴)

車種別に基本価格が存在し、その基本価格に対して加点と減点によって下取り価格が決定します。つまり、この加点されるポイントをしっかりと増やし、減点となる箇所を減らすことによって下取り価格をアップさせる事が可能。

査定に影響しやすいポイント

車体の基本情報

  • 走行距離
  • 車体の色
  • グレード
  • 修復歴の有無
  • 車検の残期間

車体状態

  • 車体側面のボディ傷、凹み
  • ドアハンドル付近の傷
  • 塗装面の日焼け
  • タイヤ、ホイールの状態
  • 室内タバコ、ペット臭など
  • シートやマットの汚れ

エンジン状態

  • オイル交換の履歴
  • エンジンのかかり具合、吹け
  • エンジン各所のオイル漏れ
  • 走行時の異音等

このようなポイントをチェックして下取り査定されます。使用によって経年劣化する箇所も多くありますが、それでも下取り価格をアップするために直せる場所もあります。そういった箇所はちゃちゃっと直して下取り価格アップを目指しましょう。

実際に出来る下取り価格アップ方法について、次のセクションでご紹介しています。

下取り価格をアップする方法

下取り価格をアップする方法

買取と下取りで名前は違いますが、買取価格をアップさせるという点においてやるべきことは同じです。中古買取で買取額が高くなるようなポイントを抑えつつ、下取りスタッフに交渉しましょう。

下取り価格をアップする方法

  • 車の清掃を徹底する
  • 必要な書類を準備する
  • 売却タイミングを見極める
  • 下取り価格を交渉する
  • 中古車買取相場を調べておく

洗車・車内清掃を徹底する

下取り査定は主に車の状態と中古車相場から下取り金額を査定します。車の状態といっても車体の汚れやキズから、エンジンの状態まで幅広く確認されます。エンジンや駆動系を直しておくのは難しいため、簡単に手をつけられる洗車や車内清掃を徹底しておきましょう。

車体が汚れているだけで下取り価格が大きく下がることはないのですが、

車体が汚れてる = 洗車をあまりしていない = 車を大事にされていなかった

と見られてしまうこともあり、そうなると他の箇所も細かく確認されがちです。大事にされていなかった車は整備や点検も受けていない可能性が高く、エンジンや駆動系に目に見えないトラブルが起きている可能性もあります。なので、汚れている車は目に見えない部分にもトラブル箇所がある可能性があると見られて下取り査定額が下がる可能性があります。

車内に関しては査定額にそのまま影響するため、しっかりと清掃しておきましょう。ガソリンスタンドで車内清掃用の掃除機を備えているスタンドもありますし、100均でも車内清掃用のグッズが販売されています。車内清掃はそこまでお金をかけずに下取り価格をアップできるポイントなので、最初に取り掛かりましょう。

必要書類を事前準備しておく

車を下取りしてもらうときには様々な書類が必要になります。下取りといっても買い取ってもらうことには変わりないので、車についての書類と、法的手続きに必要な書類を準備しておきましょう。

車を売却する時に必要な書類

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 自動車リサイクル券
  • 実印・印鑑登録証明書
  • 委任状・譲渡証明書

車を売る時には上記の書類を準備して提出しなければいけません。手続き自体はディーラーが行ってくれる場合がほとんどですが、書類自体はご自身で準備する必要があります。

上の書類の中で車検証、自賠責保険、納税証明書、リサイクル券の4つは車に乗っているでしょう。ほとんどの方は助手席グローブボックスの中に、車検証ケースに入れて保管していると思います。車を購入してから車検証ケースを開けたことがない方は、まず車検証ケースの中に入っている書類を確認、整理しておくのがおすすめです。

車を売るときに準備する書類については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

売却タイミングを見極めておく

これは下取りも買取も同じなのですが、中古車には高く売れる時期と安くしか売れない時期が存在します。「ちょっとした誤差程度でしょ?」と思われるかもしれませんが、タイミングによっては数万円〜数十万円の下取り価格差が生じてしまいます。

結論、1月〜3月、もしくは9月に売却すると高く買い取ってもらえる可能性が高いです。

4月は転勤や進学、就職など人の移動が激しくなる時期であり、その直前の1月〜3月に車を必要とする人が増えます。4月になって急に車が必要になって、多少高くても中古車を購入してくれる顧客も増えるため、1月〜3月期間に売却すれば高値で買い取ってくれる可能性が高くなるのです。

また3月、9月は中古車買取店の決算時期が集中しているということも挙げられます。決算直前に大きく仕入れて翌期を迎えるという体制になるため、3月や9月は買取価格が多少高くなっても在庫を増やしておく買取店が多くなります。

車を高く売却するタイミングについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。残車検の期間等についても、おすすめのタイミングをご紹介しています。

下取り価格の交渉

下取りも中古車買取と同じく、下取り価格を交渉することが出来ます。一度提示された下取り価格に納得できない場合、下取り価格をアップしてもらうために交渉しましょう。

  • 下取り価格が下がっている原因
  • 下取り価格の期限

を確認して、下取り価格を下げている原因を何かしらの方法で直せるのであれば直したいところです。また、車の価値は時間と共に下がっていくため、下取り価格もその金額の期限が適用される期間が提示されているはずです。その期間内に別の買取業者へ買取査定してもらうのもおすすめです。

他社の買取業者が提示してくれた買取価格をもとに、下取り価格を交渉してみましょう。あくまでも下取りなので買取価格より高くはならないはずですが、ディーラーとしての下取り価格参考値になる可能性もあります。

買取価格の相場を確認する

下取りに出すのであれば、その車両がいくらくらいで売れるのかを先に確認しておきましょう。でなければ、下取り価格が適切な価格なのかどうか判断が出来ませんね。下取りに出すよりも中古車の買取業者に出した方が高く買い取ってもらえますが、何かしら事情があって下取りに出す方もいるでしょう。

その場合、下取りに出す前に買取業者へ買取査定してもらいましょう。買取業者は査定したものを絶対に売却しなければいけないわけではなく、査定見積無料で実施している業者はほとんどです。査定額だけでも買取業者に確認してもらい、下取りで売却する価格の基準を見つけておきましょう。

5社〜10社ほどに買取価格を提示してもらうと、だいたいの下取り価格が見えてくると思います。でも10社も査定に回るのは大変なので、そういったときにはネットの一括買取査定を利用するのがおすすめです。一括買取査定であれば、一度の情報入力で数社から買取査定額を提示してもらえるので、下取りの時の査定基準になります。

故障箇所の修理は基本的に行わない

事故で外装が破損していたり、故障したりしている車を下取りに出したい場合もあるでしょう。大きなキズから小さなキズまであるでしょうが、一般的に故障していたりキズがある車両は買取価格が大きく下がります。

となると、下取り価格を上げるために故障箇所を修理してから下取りに出そうとする方もいるかもしれません。でも、下取り価格のために故障箇所を修理したりするの避けましょう。査定額に影響するほどの故障となると、ダウンする査定額よりも修理する金額の方が大きくなります。

査定額アップのために5万円で修理をしたとしても、査定額に反映されるのは1万円程度か全く変わらないくらいかもしれません。仮に100万円以上かけて修理したとしても、査定額が100万円以上アップすることはないでしょう。

事故車を売りたいと考えているのであれば、下取りよりも中古車買取の方が買取金額も高くなるのでおすすめです。

自分に合った方法でディーラー下取りか中古買取を選ぶ

自分に合った方法でディーラー下取りか中古買取を選ぶ

車を売却するのであればディーラー下取りか買取業者での買取になりますが、確実にこの方法がお得というものはありません。皆さんの状況(何を優先するのか、どのような車を売るのか)によっておすすめの方法が変わってくるので、ここで簡単に紹介していきます。

少しでも高く売りたい場合は中古車買取業者に相見積もり

ディーラー下取りは様々な要件によって下取価格が上下するので、高く売りたい場合には買取業者にも見積もりしてもらうのがおすすめです。買取業者にしっかりと事情を伝えた上で買取査定してもらい、その査定額をディーラーに提示しながら交渉してみましょう。ディーラーも買取業者と同じ金額で下取りしてくれるようになれば御の字。

買取業者さんにディーラー下取りに出すって話すとイメージ良くないんじゃない?

と思われる方もいるでしょう。しかし、買取業者としても状態の良い車であれば高くても買い取っておきたいところ。そのため、ディーラー下取りに出すつもりだということも正直に伝えておくことによって、買取業者も高い買取額を提示してくれやすくなります。

売る手間をかけたくない人はディーラー下取り

新しく購入する車も決まっていて、なるべく売却の手間をかけたくない方は下取りに出すのが良いでしょう。車を購入する販売ディーラーで下取りに出せば、担当者さんがそのまま下取りの手続きも進めてくれるでしょう。

買取の場合、ネット買取査定でも実車確認してもらう必要がありますし、通常だと買取店まで車を持ち込む必要もあります。書類手続きだけではなく、そういった買取店を探す手間も省きたいという方はディーラー下取りに出すのがおすすめです。

新しく購入する車と売却する車が同じメーカーの場合は下取りを検討

当然ですが、販売ディーラーは各メーカーごとに店舗があります。また、ディーラーは基本的に自社の車しか販売していません。そのため、同一メーカーの車を下取りに出すのであれば良いですが、違うメーカーの車を売却する場合は下取り価格が下がる傾向にあります。

逆に同一メーカーの車を下取りに出す場合、買取よりも高く売れる可能性もあります。これはその店舗によって車種の需要が分かれるため。もしミニバンを下取りに出すとして、中古車でそのミニバンを探している顧客が多い場合には高く買い取ってくれるでしょう。そのメーカーの中で、かつ需要のある車種の場合は下取りに出すのもアリですね。

違うメーカーの車に乗り換える場合は中古車買取業者がおすすめ

上の例とは逆に、違うメーカーの車に乗り換える場合は中古車買取に出すのがおすすめです。ディーラーは別メーカーの車を高く下取ることは考えにくく、どうしても価格で損してしまいがちです。

少し手続きは面倒に感じるかもしれませんが、別メーカーの車を下取りに出すときには中古車買取店へ持ち込むのが良いでしょう。まずはネットの買取査定だけ出してみて、ある程度の相場を確認した後に下取りに出してみるのもアリです。

一般的には下取りよりも買取業者の方が高く買い取ってくれる可能性があるので、中古車買取業者へ連絡するのが良いですね。販売ディーラーとは違い、中古車買取業者はその車種の人気、グレード、装備などを加味した査定をしてくれます。

お得に下取りしてもらうために

ディーラー下取りというのは、そのディーラーで新車を購入することを前提とした買取サービス。一般的な買取業者の中古車買取とは大きく違い、買取金額は現金で受け取ることはできず、次の車の購入額を値引きに相当してもらうのが下取りというものです。

さらに、他社メーカーの車種やカスタムカーは下取り価格が下がる傾向にありますし、その車種の希少性や需要の高さなどはあまり加味されません。もちろん、事故車や不動車は下取り価格がガクッと下がります。そのため、高く買い取ってもらいたいと考えているのであればディーラーの下取りよりも買取業者の買取サービスがおすすめ。

なので、下取りに出すときには一概に下取り価格の金額だけで見るのではなく、次の車を購入することまでを想定した計算が必要になります。

下取り価格ではなく、総額で判断

下取り価格は次の車の購入額から値引きされるような提示のされ方をするため、一般的な車の値引きと混同されがち。でも本来は車の値引きと下取り金額は全くの別物なので、車の値引きをしてもらった後に下取り価格分を差し引いてもらうのが筋です。

下取りの場合は次の車の購入が前提であるため、大事なのは下取りによって

  • 車の購入額がどれくらいお得になったのか
  • 手元にの頃お金はどれだけ増えたのか

というポイント。この金額がどれだけお得になったのかが上手く下取りに出せたかどうかになります。下取り価格が高く見えたとしても、その下取り額を高く提示してもらっている裏で車両の値引き額が減額されている可能性もあります。

今乗っている車を下取りに出して500万円の車へ買い換えることを想定すると

Aパターン:下取りに成功する例

  • 購入車体価格:500万円
  • 下取り価格:150万円
  • 値引額:15万円

支払い総額:335万円

Bパターン:下取りに失敗する例

  • 購入車体価格:500万円
  • 下取り価格:155万円
  • 値引額:5万円

支払い総額:340万円

Bパターンの方が下取り価格は5万円高くなっているので、高く下取ってもらえたように見えます。しかし、本体の値引き金額が5万円になっているので支払い総額は340万円。

Aパターンだと下取り価格はBパターンより5万円安い150万円ですが、しっかり15万円値引きしてもらっているので総支払額は335万円となります。結果的にBパターンより支払額が5万円安くなっているので、支払い総額を見るとお得になります。

このように、下取りでお得に車を購入しようと思う場合には下取り金額だけではなく、車体の値引額を考慮した総支払額を意識しなければいけません。

高く売りたいなら買取業者へ売却する

結論として一番お得に新しい車へ買い替えたいのであれば、今乗っている車は買取業者へ売却し、次に購入する車はしっかりとそれ単体で値引きしてもらうのがおすすめです。

買取業者は買取を専門的に行なっている会社なので、買取価格を頑張ってくれます。その車の状態だけではなく、その車種自体に需要があるのかをリサーチして買取金額を提示してくれるため、下取りだと減額になるポイントが多少あったとしても高く買い取ってくれる可能性があります。

下取りで新しい車を購入したいと考えている方は、まず一度買取業者に買取価格を査定してもらい、その査定金額を持った上で下取り査定してもらうのがベストでしょう。

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クルマカウンシル

自身が過去に車を10台以上乗り換えてきた経験をもとに、車を高く売却して安く購入するコツをご紹介しています。好きな車を無理なく購入して、カーライフが楽しめる情報を発信しています。

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